行ってみたい本屋さんの棚には…
昨夜、テレビのニュースキャスターが口にした言葉。
「最近『ペスト』がよく売れているそうです。
スタッフが町の書店を駆け回り、ようやくこの一冊を見つけました」
ちょっと驚きました。
まさか、あのカミュの作品がこの時代に売れているなんて。
正直、そう思いました。
きっと、この新型コロナ騒動の影響なのでしょう。
『ペスト』はまだ読んだことがありませんが、同じ作者の『異邦人』は、十数年前に読みました。
アルベール・カミュ(1913年~1960年)
フランス人の小説家、劇作家、哲学者。
1957年に2番目の若さでノーベル賞を受賞。
不条理を描いた作家とされますが、代表作は『ペスト』『異邦人』など。
『異邦人』を読んだ当時はその世界観がけっこう気に入っていて、冒頭部分は何度も読み返したような記憶が……。
たしかあのとき、カミュを気に入って『ペスト』も読もうと思ったような気がしますが、書店で実際に手に取り中を立ち読みすると、どうも世界に入ることができず、断念したことはよく覚えています。
その『ペスト』が、いまそんなにも売れているなんて驚きです。
ちなみに、私の妄想の中にある、行ってみたい本屋さんの棚には、この『異邦人』が並んでいます。ついでに、カフカの『変身』も。
カフカも不条理の作家で有名です。
主人公の男が、ある朝目を覚ますと巨大な虫になっていた、という始まりにはとても驚かされました。
オーストリアの作家。
独特の世界観を持つ小説を書いています。
代表作は『変身』『城』『審判』
今日のブログでこのことを書こうと思い、久しぶりに『異邦人』をネット書店で探すと、当時の表紙と全く違うもので<新版>と書かれていました。
価格も、私が買ったときよりも上がっていて、仕方ないと思いながらも、最近の文庫本は高くなったなぁ……と。
本が売れなくなった時代、と聞くので価格が上がるのは仕方のないことなのですが、値段が上がると、気軽に「買ってみよう」と思う気持ちにはなれず、結果、本離れにつながるような気もします。
そうそう。
子どもが最近たまに買うコミックスも、私が子供の頃より値段も上がり、かつ、薄っぺらくなったような気がします。
時代は流れているんだなぁ……と思う反面、負のスパイラル的要素も感じます。