本と本屋さん。『bookspooh』

心を癒してくれる読書と本屋さんが大好きです。町の本屋さんを応援しています!

居心地のいい本屋さんが好き。その空間にお金を払う。

こんな雑誌を見つけました。

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『本屋さんへ行こう!!』

別冊Lightning Vol.227 (枻出版社)

 

写真の下部にある言葉。

「居心地のいい空間を演出する本屋さんがいまの主流です。」

 

そうなんですよね。

私が本屋さんが好きな理由の一つに、居心地の良さがあります。

言い換えれば、居心地の悪い本屋さんには行きたくありません。

 

そういえば、最近話題になったり流行りのように雑誌やテレビなどで取り上げられる本屋さんは、単純に本が並んでいるだけでなくて「お洒落な空間」があります。

つまりは、その「お洒落な空間」を味わうため、その空間でリラックスするために本屋さんに足を運ぶのです。

もっと言えば、本を買う目的が一番ではなく、本はリラックスタイムの付随品、みたいな感覚があるのかもしれません。

 

町の書店の数は年々減ってきているけれど、本屋さんに行く人は多い、と聞いたことがあります。

確かに、近くの大型書店も、たまに出先で見つける今どきの本屋さんも、店内にはけっこう人がいます。

これだけ人がいるのに、どうして町の本屋さんは減っていくのだろう、と首をかしげることもありました。

でも、この雑誌を見て、書店に足を運ぶ理由は本ではなくその「空間」を味わうためにあるのだ、と思い当りました。

もちろん、本を買う目的で足を運ぶ方もたくさんいるでしょうが、最近はその大半がネットや電子書籍になっていることも事実です。

 

この「空間」という視点からいうと、これは本屋さんだけの話ではなくて様々な業種で言えることではないでしょうか。

たとえば、雑貨屋さん、文具屋さん、家具屋さん、寝具屋さん、デパートなんかも、単純に物を買う目的だけで行くことは少なくなりました。

 

物があふれる現代だからでしょうか。

いえ、それもあるでしょうが、それだけではなく、インターネットが当たり前の時代になったことも大きな要因でしょうね。

多くの、特に若い世代は、ショッピングは実店舗でよりもネットでするという頻度の方が多いのではないでしょうか。

 

ただ必要なものを買うだけなら、家で簡単に買って家まで運んでくれる「楽」なネットで買う方が、買う方にとっては時間も労力も節約になりますものね。

逆に、実際に足を運んでまで行く場所では、ネットでは味わえない「リアルな体験」ができること。しかも自分が楽しかったり、リラックスできたり、感動したり、と気持ちの面でプラスだと感じられることが必須。そうでなければ、わざわざ足を運んだりはしないかもしれません。

 

とはいえ、その体験の中で様々なものを感じ、自分の感性が刺激されて、自分の「好み」が出来上がっていくこともあって、そうした体験は必要だとみんな感じているからこそ、小売店で買い物をする、という「体験」はなくなることはないのでしょうが、小売店の方々にとっては大変で厳しい時代です。

しかも、いまは非常時です。

一日も早く、すべてが平常に戻ってほしいと願う毎日です。