どんなに文明が進もうが、変わることのない「大切なこと」
知らなかったけど、いま、本屋さんを開業しようとする人が多いらしい。
といって、本が売れない時代であることは間違いないから、開業しても経営はなかなか難しいらしいし、開業するにしても、かつての「本屋さん」という、単純に本を売るだけの商売ではやっていけない。
とはいえ、本を愛し、本屋さんを愛する人は多く、そういう人たちが自分たちの「理想」を具現化した「本屋さん」あるいは「出版社」をあちこちで立ち上げているみたいだ。
本好き、本屋さん好きとしては、とても嬉しいことである。
このコロナの最中、町の本屋さんはますます厳しい状況に追い込まれているのではないかと思う。
本屋さんだけではない。
小売店をはじめ、いろいろな商売が経営を存続させることがとてもとても難しくなっている。
きっとこれから先、これまでとは違った「社会の在り方」になるだろうし、商売も、これまでとは違う「在り方」に変わっていくだろうと思う。
それがどんな風に変わっていくのかは全くわからないけれど、きっとこの先、2050年あたりまでは、けっこう動乱の時代になるのではないかと個人的には思っている。
いま、世界は色んな意味で「過渡期」なのだと思う。
そんな中で私たちは生きていくわけだけれど、たとえばこの写真。
これは、もう20年以上前に生まれて初めて行った海外旅行で撮ったものである。
たぶん、ロンドンだと思う。
この写真を撮った時、インターネットはあったけれど、今みたいにパソコンが多くの家庭に広く普及してはいなかったし、そもそも、スマホやタブレットなんて存在さえしていなかった。
ところがいまはスマホやタブレットは各家庭の標準装備のようなもので、家の中でも外でも、みんないたるところで気軽にインターネットで情報を得ることができる。
世界中どこへでも簡単に、ボタン一つ押すだけで気楽に疑似海外旅行ができるのである。
この写真を撮った当時には、まさかこんなに便利でグローバルな時代が数年先に来るなんて、想像さえもしていなかった。
このコロナ騒動の中でも、在宅勤務が可能になった要因の一つにインターネットによるオンライン環境があったことは大きいだろうと思う。
これから先も、このグローバルな社会が続いていくのかはわからない。
今回のコロナの影響もあり、また近い将来きっとやってくるだろう不景気の影響もありで、ある種「閉鎖的な感覚」に世界は陥ってしまうかもしれない。
どう変わっていくのかは本当にわからない。
けれど、単なる情報だけに惑わされないようにはしていきたい。
自分の中にきちんとした「ものさし」を持って、きちんと自分で考えて判断できる人になりたい。
これはたぶん、どんなに文明が進もうが、変わることのない「大切なこと」だと思う。