本と本屋さん。『bookspooh』

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図書館という「空間」。本屋さんという「空間」。

 1月12日(日)の日経新聞に、大英図書館が紹介されていました。

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大英図書館の収蔵資料は1億7千万点。

年間に世界中から訪れる訪問者は160万人だそうで、世界最古級の聖書からシェークスピアの最初の戯曲集、はたまた、ビートルズの手書きの歌詞も収蔵されていたりと、とんでもない規模の世界的な図書館です。

しかも単に書籍や資料を閲覧する目的だけでなく、ホールにある舞台では、芸術家たちによるパフォーマンスなどが催されることもあるらしく、多文化で国際色豊かな図書館のようです。

 

スウェーデンストックホルム市立図書館やオーストラリアのビクトリア州立図書館など、世界の図書館はその建物や内装だけでも見ているだけでワクワクするようなものがたくさんあるので、雑誌やテレビなんかで図書館が紹介されていると、ついつい目がいってしまいます。

 

最近は、日本にもいくつもの素敵な図書館があって、公共の図書館だけでなく大学の図書館も、利用者がより快適に使えるようにと、内装などもよく考えられたおしゃれなものが増えてきています。

いま国内で気になっている図書館は、今年の3月1日に開館予定の児童向け図書館「こどもの森 中の島」です。

世界的建築家、安藤忠雄氏が建物を設計し大阪市に寄贈されたそうで、施設の運営費等は大阪市が寄付を募っていました。

 

中の島、というのは大阪の場所の1つなのですが、大阪はこの中の島を、文化、芸術、学術、国際交流の拠点にしていくようで、この「こども本の森 中の島」は子供たちの創造性、感性を育む場としての役割を持っているようです。

 

私はインテリアや建築なんかにも興味があって、安藤忠雄さんは友人の影響で知ることとなったのですが、この「こどもの森 中の島」の構想は、何年も前に、何かの機会で安藤さんが話されており、とても気になっていました。

将来を担っていく子供たちの感性を豊かにする公共の場が増えるということはとても素晴らしいことで、こういう施設が一つでも多く国中のあちこちにできていけば、心の豊かさを育むことにつながると思います。

 

もちろん、これは子供たちだけのことではありません。

私たち大人も、気軽に入って気軽にリラックスできる身近な場所が増えていけば、いまよりもっと心穏やかな時間を過ごせる「空間」を味わう機会が増えます。

実際に身を置いて体験する「空間」です。

目で見るワクワク感、耳に聞こえてくる小さなざわめき、鼻をくすぐる何かしらのにおい。

こうしたものは、ネット上では決して味わうことができないものです。

 

私にとって最も身近なこの「空間」が本屋さんなので、1つでも多くの素敵な本屋さんが町に存在していてほしいと強く願うのです。

 

インターネットは確かに便利です。物流のあり方を変え、生活のあり方も変え、奪っていったものはいくつもありますが、与えてくれたものもたくさんありました。

時代の流れ、というものなのかもしれません。

 

でも、そんな時代だからこそ、自分たちの目で、耳で、鼻で、手で、実際に体験できる機会を意識的に持つというのは大切なことなのではないか…そんなことを考える今日この頃です。

 

 

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*1:上記写真は、1月12日(日)の日本経済新聞の一部を撮影したものを掲載しました